WHO IS ヒロオカさん?
1942年、新潟県新発田市生まれ。
映画の特殊技術撮影を皮切りにアニメ−ション、グラフィックデザイン制作等の仕事に携わった後、ペーパーアート作家として本格的に活動。
1967年渡米、ニューヨークのデザインスタジオを拠点に制作活動を展開。昆虫・魚・動植物などをテーマに、洋紙の色と風合いを生かして創作された躍動感とユーモアあふれる作品は、ロサンゼルスタイムズ紙、ルック誌をはじめNBC、CBCテレビ等で紹介され一躍脚光を浴びる。
帰国後はコマ−シャル、カレンダ−、図鑑・雑誌等の分野でクリエイターとして作品を製作。国内外の作品展にて作品発表するかたわら、1年の三分の一を客船の長期クルーズに乗船し、訪れる寄港地をテーマに船内を飾る作品を制作するなど、積極的な活動を展開。和紙でも折り紙でもないその独自な作品と紙わざで、多くの人々を魅了している。「紙」という可能性に満ちた素材を通し、ジャンルを超えて独自の芸術世界を創出する稀有な作家である。
…というのが、印刷物にするときにお渡ししているヒロオカさんのプロフィールです。
人柄はというと、とにかく作ることが好き、旅が好きで、好奇心いっぱいの少年みたいなおじさんです。
製作の方法はすべてヒロオカさんのオリジナル。子供の頃からものを作るのが大好きで、身近にあるものを使って船や飛行機を作っていたそうです。まだ日本が豊かになる前の時代ですから、一番手っ取り早く身近にあった道具が紙とハサミでした。毎晩朝方まで作っているものだから、小学校では眠くてしかたなかったとのこと。しかもノートの表紙は工作するのにちょうどいい厚さと硬さだったので、立てた教科書に隠れて製作に勤しんでいたそうです。ご両親や先生はさぞご苦労されたのではないでしょうか…。
製作する時はデッサンのかわりにハサミで切っていきますから、「下絵を先に見せてください」という依頼は困ってしまうようです。先に紙で作品を作り上げて、できたものをスケッチして下絵として送ったことも。決まった型紙があるわけでなく、一つひとつバランスを見ながら作り上げていくので、下絵が足かせになることもあるのです。のってくると声もかけられない集中力で製作していきます。でもとても楽しそうで、そんな時はヒロオカさんの頭の回りで、天使たちが「ガンバレ、ガンバレ」とぴよぴよ飛んでいるような気がします。
ショップの「葉っぱのカード」に入っている虫は、あっという間に切っていきます。すいすいす〜いと切り上げた紙の虫には、太ももの微妙な筋肉も、足先のトゲトゲもしっかりとついています。特徴をしっかりと捉えつつ、デフォルメされているので昆虫特有のグロテスクさや生々しさはありません。紙のやさしい色や風合いもあって、さらっとしたアート作品になっています。
最短記録はカマキリで、切って折ってできあがるまで38秒! ずいぶん昔、寄席の紙切りにならないかとスカウトされたこともあったそうですが、芸としてでなくアートとしてやっていきたいと、いまの道を選んだそうです。
あるブラジル女性が虫を切るヒロオカさんに向かって「God bless you with your hands」と言いました。ホントにそういう種類の才能なんだろうなと思わずにはいられません。サービス精神は旺盛で、しかもとてもお茶目な人なので、特に海外に出かけた時などは小学校で即席パフォーマンスをすることもたびたび。ヒロオカさんの手先を、子供も大人も目をキラキラさせて見入ります。できあがるとニコニコして、その国の言葉で切り上がったものの名前を教えてくれる。そんな体験がまたHAPPYで、作りたいし、旅したいし…と、なっていくのでしょう。風来坊で、会社の代表としては困ったものデス。
趣味の時代、いろいろなクラフトやアートがあります。ヒロオカさんの製作するものも「ペーパークラフト」と総称されることがよくありますし、普通はそちらのほうがわかりやすいので、あえてそう呼ぶこともあります。
クラフトとアートと、どういう違いがあるのか本人もよくわからないようですが、でも小さなこだわりで、「僕のはペーパーアートだよ」と言います。
店主としても二つの違いを上手に言葉で表わすことはできませんが、ヒロオカさんの作っているのはペーパークラフトじゃなくて、ペーパーアートだなと感じています。もし、このWebページやどこかでヒロオカさんの作品を観た方が、「うん、アートだね」と感じてくれたら、すごくうれしく思います。(店主 拝)
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